研究課題
大型ヘリカル装置のトムソン散乱装置を含め複数台のYAGレーザーを用いるマルチレーザートムソン散乱装置は,実験状況に応じて柔軟な運転が可能であるというメリットがあると同時に,これまでのビームパッキング法では,各ビーム光路が完全には一致しておらず,完全に最適化されていないため,迷光の増大やアライメントミスなどによる測定誤差の増大や光学部品の損傷の可能性などのデメリットも存在しました。本申請課題では偏光制御技術を用い,複数のレーザービームを完全同軸化(一本化)することでそのデメリットを解消し,マルチレーザートムソン散乱装置において一つのマイルストーンとなる技術を確立することを目的とした研究を行いました。研究期間内に現有3台のレーザーからのレーザービームを完全に同軸化するシステムを構築しました。LHDトムソン散乱装置では,レーザー装置からプラズマまでの伝送距離が50 mあります。この長距離伝送において,レーザー装置からプラズマまで±0.5 mm以下の精度で同軸化を達成しました。また,レーザー装置本体の安全運転化を計ることができました。残念ながら最終年度はLHDのマシンタイムが全て中止となり,プラズマ実験において成果を例示するデータの取得はできませんでしたが,平成26年度までの成果から,レーザー同軸装置として十分実用に耐えるものであることが確認できました。これらの研究成果は,学術雑誌2件,学会発表7件にて発表しました。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 7件、 招待講演 1件)
Proceedings of Science
巻: 1 ページ: 167-1-167-6
Europhys. Conf. abst.
巻: 38 ページ: 153-1-4