本研究では、発熱棒の振動現象と壁面との相互作用を明らかにすることを目的とし、プール沸騰体系において発熱棒の近傍にステンレス板の壁を設置し、サブクール状態での核沸騰による発熱棒表面での気泡の挙動と振動特性を調べる実験を行った。壁は、発熱棒の片側だけに設置する「1枚壁」、発熱棒を2枚の壁で挟む「平行壁」、発熱棒の半面を壁で囲う「L字壁」の3種類の配置とした。円柱発熱棒の沸騰励起振動は、実際の原子炉における燃料棒でも起こる可能性のある現象であり、本実験では原子炉内の燃料棒の挙動を解明するための基礎的な研究として壁面を設置した体系での実験を実施した。
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