研究課題/領域番号 |
25290006
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宋 文杰 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (90216573)
|
研究分担者 |
竹本 誠 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (20543408)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 聴覚皮質 / 内側膝状体 |
研究実績の概要 |
本研究では、霊長類のモデルとしてマーモセットを用い、その聴覚視床皮質問神経回路を解明することを目的としている。戦略としては、光イメージングの方法で聴覚皮質の全領野を解明し、それぞれの領野にトレーサを注入して、皮質視床間の回路を解明するものである。これまで、これらの実験のための麻酔方法の確立と手術方法の確立が完成した。手術を頭部への金具取り付けとイメージング・注入実験の二段階に分けることが特に効果的であった。これまで、純音刺激と広帯域雑音を刺激に用いて、聴覚皮質コア領域の三つの領野を同定することができた。特に一次野はすべての動物で確認することができ、トノトピーを明確に確認することができた。一次野以外にも、トノトピーが確認できる小さな領野を同定することもできた。ベルト領域の反応は全体として弱いが、パラベルト領域の反応も確認することができた。また、一次野へのAlexa-CTB555とAlexa-CTB488の注入で、内側膝状体腹側核内にラベルが見られ、特徴的な帯状の分布を示した。現在、これらの結果をさらに充実させ、論文投稿する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マーモセットが大変高価で、試行錯誤が許されないのが最大の理由である。
|
今後の研究の推進方策 |
すべての技術を最高のレベルにして、データを充実させ、本年度中に論文を纏める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
マーモセットが高価であるため、毎回の実験のすべての結果が判明し、次回にフィードバックができるまで、実験を控えるため、実験の周期が長くなっていた。また、実験に適している動物の入手も思うようにできなかったのも理由の一つである。
|
次年度使用額の使用計画 |
マーモセット、神経トレーサ、電位感受性色素などの購入と論文投稿に使用する計画である。
|