• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

ショウジョウバエを用いた自発的覚醒・睡眠制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 25290007
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

粂 和彦  名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (30251218)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード睡眠 / 覚醒 / 概日周期 / ショウジョウバエ / ドーパミン / NMDA受容体
研究実績の概要

本研究では、ショジョウバエの睡眠覚醒制御機構の中でも、特に、睡眠から覚醒に移行する機構に焦点をあてて解析して、その分子機構の解明を目指している。中でも、外来性の刺激による覚醒ではなく、内在性の機構による「自然覚醒」の機構についての理解を深めることを目的としている。
2年目にあたる本年度は、昨年度に引き続き、栄養(飢餓)状態と睡眠覚醒の関連を調べた。その目的のため、従来の研究では機械刺激による覚醒閾値を調べてきたが、異なる感覚モダリティによる覚醒を見るために、光刺激、及び、匂い刺激による覚醒閾値の測定系を開発し、解析に成功した。その結果、飢餓状態では、機械刺激だではなく、光や匂い刺激に対する覚醒閾値も低下することが示された。
また、NMDA型グルタミン酸受容体シグナルが睡眠促進機能を持つことを示して、論文として発表した。その後の研究で、グリシンが睡眠を促進することを見つけた。哺乳類でもグリシンは睡眠を促進するが、その作用にNMDA型グルタミン酸受容体シグナルが関与することが、最近、報告されていることから、今後、この二つの関連についても、研究を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

睡眠中に、種々の感覚モダリティで覚醒閾値を測定する方法を樹立できたことから、最大の研究目的である睡眠から覚醒への移行の解析を進めている。ここまでの成果の論文発表も進めており、2年目の研究計画はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

2年目までの研究が順調に進んでいることから、現在の方向で進める。本年度は3年間の研究を論文などの形でまとめて発表することにも注力する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Functional characterization of dopamine transporter in vivo using Drosophila melanogaster behavioral assays.2014

    • 著者名/発表者名
      Taro Ueno, Kazuhiko Kume
    • 雑誌名

      Frontiers in Behavioral Neuroscience

      巻: 8 ページ: 303

    • DOI

      10.3389/fnbeh.2014.00303.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] New susceptibility variants to narcolepsy identified in HLA class II region2014

    • 著者名/発表者名
      Miyagawa, Taku Toyoda, Hiromi Hirataka,...Kume, Kazuhiko... Tokunaga, Katsushi
    • 雑誌名

      Human Molecular Genetics

      巻: 24 ページ: 891-8

    • DOI

      10.1093/hmg/ddu480

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi