動物は外界の状況をさまざまな感覚系で受容する。触覚はその1つであり、何らかのものが皮膚に接触すると、一次感覚ニューロンはその情報を中枢へ送る。本研究では触覚応答をしないゼブラフィッシュ変異体を足がかりに、触覚応答に関与する新規分子を同定し、その機能解析を行った。我々はRNF121というリングフィンガータンパク質が触覚応答に必要であることを見出し、これが小胞体に局在するユビキチンリガーゼであることを発見した。さらに、RNF121が電位依存性ナトリウムチャネルをユビキチン化し、分解系へ仕向けると同時に細胞内輸送を制御することから、電位依存性ナトリウムチャネルの品質管理に寄与することを明らかにした。
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