研究課題
前年度までの研究で、ヒト正常線維芽細胞株(TIG-3, Hs68, IMR90)、ヒト正常上皮細胞株(RPE, NHEK, NHEM)、マウス正常線維芽細胞株(MEF)では細胞老化によってエクソソームの分泌量が亢進することが明らかとなったので、その分子機構を明らかにするためにエクソソームの生合成や分泌に関わる因子のスクリーニングを行った。その結果、セラミド合成経路の阻害に関わる因子の遺伝子発現が細胞老化で低下することを見出した。そこで、セラミド合成経路の阻害剤をマウスに投与したところ、血中のエクソソームの量が減少すること、またマウスに抗がん剤であるDNA障害誘導剤を投与したところ、血中のエクソソーム分泌量が上昇することを見出した。そして、細胞老化の誘導前後のエクソソームを回収し、MS解析や核酸のdeep sequencingを行ってエクソソームに含まれる因子の中から、がんの発生や進展に関与する因子のスクリーニングを行ったところ、正常な細胞にDNA損傷応答を誘導する因子やがん細胞の運動能を亢進させる因子の候補を得た。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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実験医学
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