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2013 年度 実績報告書

癌に対する次世代型CAR-T細胞療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25290057
研究種目

基盤研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

玉田 耕治  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00615841)

研究分担者 佐古田 幸美  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30629754)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードがん免疫療法
研究概要

平成25年度は本研究の基盤システムを確立するため、第一に、がん細胞表面に発現するHer2/neuやCD20、EGFR分子に対する抗体をFITC標識し、その結合能力が維持されることを確認した。次に、これらの標的分子を高発現する腫瘍細胞株をソーティングにより樹立した。さらに、FITC認識CAR-T細胞を遺伝子導入により誘導し、標的分子陽性の腫瘍細胞に対する細胞傷害活性を検討したところ、FITC標識した抗腫瘍抗体依存性に活性が認められた。今後は抗体の組み合わせや併用により抗腫瘍活性の増強が認められるか、を検討する。また、腫瘍局所の新生血管を標的としたCAR-T細胞療法については、腫瘍血管指向性ペプチドを合成し、FITC標識した。これらを担癌マウスに投与したところ、がん局所の血管にのみ集積し、正常血管には検出されない結果が得られた。今後はFITC認識CAR-T細胞との組み合わせにより、抗腫瘍効果が得られるかを検討する。MHCとがん抗原ペプチドの複合体を認識する抗体を利用したCAR-T細胞療法については、MHC-Kb/OVAを認識する抗体を精製し、FITC標識した。今後はこの抗体を用いてFITC認識CAR-T細胞療法の効果を検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3年間の研究計画の1年目であり、基盤システムの構築を目的とした実験は予定通り終了した。また一部では有効な抗腫瘍効果を示すデータも得られている。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画通り、複数の抗原や腫瘍新生血管、MHC/腫瘍抗原ペプチド複合体を標的としたCAR-T細胞療法について開発研究を進める。

次年度の研究費の使用計画

マウスを用いたIn vivoでの実験の予定が次年度にずれ込んだため、その購入費用や飼育管理費が差額として生じた。
In vivoでの抗腫瘍効果検証実験を次年度に実施するために使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 複数のがん標的分子を認識する次世代型CAR-T細胞の研究と開発2014

    • 著者名/発表者名
      佐古田幸美、玉田耕治
    • 雑誌名

      臨床血液

      巻: 55 ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [学会発表] CAR-T細胞による免疫療法の将来展望

    • 著者名/発表者名
      玉田耕治
    • 学会等名
      第17回がん免疫学会
    • 発表場所
      山口(ANAクラウンプラザホテル宇部)
    • 招待講演
  • [学会発表] Development of multi-targeting CAR T cells for cancer immunotherapy

    • 著者名/発表者名
      玉田耕治
    • 学会等名
      第75回日本血液学会学術集会
    • 発表場所
      札幌(ロイトン札幌)
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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