M期進行に関与する因子として同定した核小体因子NOL11の機能解析を行った。NOL11は核小体因子WDR43, Cirhinと複合体を形成しRNA依存的にM期染色体周辺に局在した。NOL11をKDしたところ、M期染色体の赤道面上での整列異常などのM期染色体の形態や動態異常、cdc2キナーゼ活性の抑制によるM期進行の遅延が観察された。一方、NOL11 KDは間期細胞において、rRNA転写の抑制と核小体崩壊を引き起こした。他の方法でrRNA転写を阻害し核小体崩壊を誘導した際にも、Cdc2活性抑制によるM期開始の遅延が観察され、間期における核小体構造の維持とM期の進行との関連が示唆された。
|