ヒトでは2つのコヒーシンアセチル化酵素、Esco1、Esco2の存在が知られているが、其々の役割については不明である。Esco1はコヒーシンサブユニットPds5と直接結合し、この結合が染色体上のコヒーシンへの局在とアセチル化に重要であることを示した。さらに、分裂期のEsco1のリン酸化がPds5との結合を阻害することを示した。また、Esco2は、Esco1とは別の経路を介し、DNA複製因子Mcmとの相互作用が活性化に必要であることを示した。一方で、複製後の分裂期やG1初期には、Esco2はCul4依存のユビキチン-プロテアソーム経路により積極的に分解され、活性が抑制されることを示した。
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