研究課題
本課題は、iPS細胞をモデルとして、ゲノム初期化過程におけるゲノム不安定性の実態と原因を明らかにすることを目的としている。前年度までに、C57BL/6マウスよりES細胞およびiPS細胞を樹立し、全ゲノムシーケンシングにより点突然変異の数と質の比較を行った。その結果、iPS細胞にはES細胞の10倍以上の点突然変異が検出されること、更には、iPS細胞における点突然変異は、トランジッション変異に比べトランスバージョン変異が多いという通常の変異とは異なる特徴を有することを明らかにした。また、それらの変異の発生時期が、ゲノム初期化に伴い発生している(体細胞時に起きた変異、iPS細胞樹立後の培養期間中に生じたものではない)ことを示唆する結果を得た。最終年度はこれらの結果を検証した後、論文投稿を行うとともに、トランスバージョン変異の増加の原因として、ゲノム初期化における酸化ストレスが考えられることから、抗酸化剤による点突然変異の低減効果の有無の検討を行った。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Inflammation and Regeneration
巻: 35 ページ: 226 - 232
http://www.nirs.go.jp/rd/rrm/index.html
http://www.nirs.go.jp/information/press/2014/01_03.shtml