研究課題
基盤研究(B)
iPS 細胞のゲノム異常は、免疫原性および腫瘍原性に関わる問題である。我々は、iPS細胞におけるde novo点突然変異を高効率に検出できる解析システムを構築し、全ゲノム内の変異の量、質、分布、そして、それらの発生時期の同定を行った。iPS細胞ではES細胞の10倍以上の点突然変異が検出され、また、iPS細胞の変異はtransversionが多いという特徴を明らかにした。更に、iPS細胞中のアリル頻度が25%以下の変異、つまりiPS細胞への転換の極初期に発生した可能性の極めて高い変異を相当数同定した。これらの結果は、リプログラミングにゲノム不安定性が伴う可能性を示唆していた。
ゲノム生物学