mRNA 3’末端ポリA鎖の調節が、遺伝子発現の転写後調節において重要な役割をはたしている。本研究では、独自に解明したmRNAポリA鎖分解の分子機構に基づいて、ポリA鎖を標的とする新しい遺伝子発現制御機構を解明することを目的として研究を行い、①癌遺伝子c-myc やグルタミン酸受容体GluR2のmRNAポリA鎖分解による負の遺伝子発現制御、②CDKインヒビターp27kip1 mRNAのポリA鎖伸長による正の遺伝子発現制御などの転写産物特異的調節機構に加え、③ストレスを代表例としてポリA鎖のグローバルな調節機構を解明した。
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