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本研究の目的は真核生物の染色体分配に関わるCENP-TWSX複合体の構造と機能の解析を通じて染色体分配機構解明を目指すものである。CENP-TWSX複合体は染色体セントロメア領域にてヌクレオソーム様構造を形成し、キネトコア複合体の足場を形成するのに重要な複合体であるがそのDNA認識機構は未だ不明である。これまでの解析よりCENP-TWSX複合体の立体構造はヒストンと類似しているものの、その結合の様式は異なっていることが明らかになっている。特にCENP-TWSX複合体がDNAに結合するとDNAに正の超らせんを誘導することが知られているが、その機構については依然として不明である。本年度はこの機構を明らかにする目的で昨年に引き続きCENP-TWSX複合体のDNAとの複合体について生化学及び結晶構造解析を行った。昨年までにCENP-SX／DNA複合体の結晶化を報告したが、今年度はこの結晶の立体構造を明らかにする目的でBr-Uridineを含む二重鎖DNAやセレノメチオニンに置換したCENP-SX複合体を作成した。これらの重原子導入置換体を使ってCENP-SX複合体とDNAの結晶を作成し、PF及びSPring8放射光施設にてX線を照射した。その結果、これらの結晶より得られる回折は非常に弱く、立体構造決定に必要な位相情報を得ることができなかった。今後はさらなる改善を行い、立体構造を決定を目指す。
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