木部道管細胞の分化において、NAC転写因子であるVND7による転写制御ネットワークの重要性が明らかになってきた。本研究ではVND7の発現と機能の制御について、VND7遺伝子領域のエピジェネティック修飾、シス/トランス因子、機能制御、道管分化過程のRNAの動態、に着目した。その結果、VND7遺伝子の発現がDNAメチル化とヒストンH3K27トリメチル化により抑制されていること、GATA転写因子がVND7のトランス因子であること、VND7のS-ニトロシル化修飾によりVND7の転写活性能が変化する可能性、VND7遺伝子の関わる転写ネットワークで多様なmiRNAによる転写制御が存在する可能性が示された。
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