研究代表者は、生物時計のメカニズムの研究を、藍色細菌、緑藻、高等植物でそれぞれ進めてきた。それらの研究から、植物の持つ時計の共通点と相違点が見えてきた。本研究では、申請者のこれまでの研究を発展させると共に、未解明である植物時計の進化的側面に焦点を当てる。具体的には、1)緑藻と高等植物の時計の部品(時計遺伝子)は互換性があるのか、2)葉緑体の起源である藍色細菌がもつ時計は、現在は時計を失っている緑藻の葉緑体において機能するのか、の二点を実験的に明らかにする。 当初計画していた実験において予想していなかった極めて興味深い結果が得られたために研究期間を1年間延長した。今年度は、その延長期間である。研究目的をより精緻に達成するための追加実験を実施し、その結果を追加した論文として発表した。
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