冬生一年草は越年生と一越年生の生活史型に分化している。オオアレチノギク(越年生)とヒメムカシヨモギ(一越年生)の開花に対する種子低温要求性の比較から、種子春化が一越年生型生活史の成立を決定する形質であることが判明した。 ヒメムカシヨモギから種子春化候補遺伝子PSVの全鎖長を単離した。既知の開花関連遺伝子にはPSVの類似遺伝子は見出されなかった。これらの研究結果から、PSVは冬生一年草生活史の鍵となる新奇花成制御遺伝子である可能性が高い。 PSVを導入したシロイヌナズナ形質転換体を作成し,現在、T2種子を採取している。T3種子が得られ次第、種子春化検定を実施して、PSV遺伝子の機能を確定する。
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