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2015 年度 実績報告書

単一bZIP型転写因子遺伝子のショ糖非感受性型の導入による高糖度果実の作出

研究課題

研究課題/領域番号 25292056
研究機関東北大学

研究代表者

草野 友延  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (40186383)

研究分担者 児島 征司  東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (20745111)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードbZIP転写因子 / upstream ORF / トマト / ショ糖 / 翻訳抑制 / 果実特異的プロモーター / 高糖度化
研究実績の概要

イネより低温誘導性遺伝子として単離したlip19遺伝子の遺伝子産物はbZIP型の転写因子であった。lip19遺伝子そしてトウモロコシやタバコから単離された相同遺伝子の発現はいずれも低温処理や老化によって誘導されるといった共通性を示した。イロイヌナズナ由来のbZIP遺伝子は75種類存在し、それらは分子系統学的に13のクラスに分類されている。1998年、オランダのグループは、bZIP11(クラスSに属する)の翻訳がショ糖により特異的に抑制されることを見出し、Sucrose-induced repression of translation (SIRT)と名付けた。さらにSIRTにはbZIP11転写物の5'-leader領域にある植物間に保存された上流open-reading frame (SC-uORF)が必要であることも報告された。lip19遺伝子ファミリーは、シロイヌナズナのクラスSに最も近縁であった。タバコ由来のlip19ファミリー遺伝子であるtbz17遺伝子は、SIRTを示した。さらに興味深いことにSIRT非感受性のtbz17遺伝子を過剰発現したタバコの葉では、ショ糖濃度が野生型タバコ葉の約4倍となっていた。このことは、Sc-uORFは、細胞内のショ糖濃度の感知に関わっていることを強く示唆した。
上記の結果に着想を得て、トマト由来のSIRTを示すbZIP遺伝子を単離した。これらの遺伝子をSIRT非感受性にして、かつトマト果実特異的プロモーター支配下に発現するコンストラクトを作成して生食用トマト品種マネーメイカーに導入し、複数の形質転換トマトを得た。形質転換トマトの生育や形態は、野生型のそれらと大きな差異が観察されなかった。一方、糖濃度(ショ糖+ブドウ糖+果糖)は野生型の果実の値の約1.5倍となっていた。本手法は、植物のショ糖の高濃度化法として有用である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] A novel strategy to produce sweeter tomato fruits with high sugar contents by fruit-specific expression of a single bZIP transcription factor gene2016

    • 著者名/発表者名
      Sagor GHM, Berberich T, Tanaka S, Nishiyama M, Kanayama Y, Kojima S, Muramoto K, Kusano T
    • 雑誌名

      Plant Biotechnology Journal

      巻: 14 ページ: 1116-1126

    • DOI

      10.1111/pbi.12480

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Generation of sweeter tomato fruits by engineering a single transcription factor gene2015

    • 著者名/発表者名
      Kusano T
    • 学会等名
      Tohoku University-Russian Academy Joint Seminar.
    • 発表場所
      東北大学農学部
    • 年月日
      2015-11-25 – 2015-11-25
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 新規な果実高糖度化手法の開発~トマトでの試み~2015

    • 著者名/発表者名
      Sagor GHM, Berberich T, Tanaka S, Kojima S, Nishiyama M, Kanayama Y, Muramoto K, Kusano T
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部会
    • 発表場所
      東北大学農学部
    • 年月日
      2015-10-03 – 2015-10-03
  • [備考] 新たな果実高糖度化手法の開発

    • URL

      http://www.eurekalert.org/pub_releases_ml/2015-11/aaft-111915.php

  • [備考] Growing sweet on tomatoes

    • URL

      researchsea.com/asia_research_news_2016.php

  • [備考] 新たな果実高糖度化手法の開発ー甘いトマト果実の作出に成功ー

    • URL

      www.tohoku.ac.jp/japanese/2015/09/press20150925-02.html

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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