FsrC-GBAP複合体およびFsrC-GBAP拮抗阻害剤複合体の結晶化で得られた結晶について大型放射光施設にてX線回折実験とデータ解析を行った結果、得られた一群の結晶は、FsrC精製試料に微量混在していた宿主大腸菌由来の膜タンパク質AcrBのものであると判明した。2種類の結晶のうち片方は新規の状態の結晶構造であった。AcrBはグラム陰性菌の多剤排出輸送体として機能するため、細菌感染症予防研究に資する成果と期待し、最終構造決定に向けて構造解析を続ける。また、FsrC-GFP融合タンパク質の発現の際にプロテアーゼ阻害剤を共発現させることにより発現量が数倍向上することを見出した。
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