研究課題
筋萎縮(寝たきりや加齢)は生活の質を低下させる。予防法確立に分子機序理解は重要である。適度な運動は骨格筋機能を向上させ、全身に作用し、生活習慣病等の予防・改善に有効である。FOXO1およびPGC1αはそれぞれ、筋萎縮を促進、運動能力を改善する転写制御因子であると想定している。本研究では、FOXO1とPGC1αに着目して、標的遺伝子の探索と分子機序・機能解析を行った。メタボローム解析によりPGC1αがアミノ酸を含む様々な基質を利用してTCA回路を活性化し、運動時のエネルギー源としている可能性が示唆された。また、ロイシンによるmTORの活性化(4EBPのリン酸化)に転写制御因子PGC1αが寄与している可能性を検討し、PGC1αがロイシンによるmTORの活性化に寄与していることが示唆された。さらに運動トレーニングがPGC-1α依存的にn-3系多価不飽和脂肪酸含有リン脂質を増加させることを明らかにした。一方、転写制御因子FOXO1は骨格筋の再生を阻害している可能性が示唆された。すなわちC2C12とマウス筋損傷実験の結果から、FOXO1による筋芽細胞の増殖抑制が不活動時における骨格筋再生遅延の原因のひとつである可能性が示唆された。さらにFOXO1およびPGC1αの活性を指標とする食品成分の評価系の作成に成功した。本研究は、筋萎縮予防・筋機能向上のための機能性食品や医薬品の開発につながるものである。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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