研究課題
基盤研究(B)
亜熱帯域の島々で、防風・防潮林等に猛威を振るっている南根腐病について、病原菌の生理・生態的諸特性と病害の侵入拡大過程を明らかにした。本菌の小笠原における分布は広域であり、15種の固有種を含む29科41種におよぶ広範囲の樹種に病気を引き起こすことが明らかになった。病害発生地には、植生区分が重要な要因の一つとして関わる可能性が示された。本菌の個体群遺伝構造解析の結果、小笠原産菌の遺伝的多様性は高いことから近年の侵入病害ではないこと、胞子感染と根系接触感染によって感染拡大することが明らかになった。
森林病理学