200トン水槽を用いたスルメイカの再生産仮説の再検証、ふ化幼生の初期餌料探査、各季節発生群の資源変動予測を行い、以下の新知見を得た。飼育下での本種の成長・成熟・交接・産卵イベントは水温調節によって制御が可能、水槽内で雌21個体が計39個の卵塊(直径30-120㎝)を産卵、水槽内に水温躍層を再現して卵塊の水温躍層滞留を確認、スルメイカ類では初めてふ化幼生が約2週間生存、その初期餌料が有機懸濁物質と海洋微生物であることを特定した。再生産可能海域のGIS解析を行い、2000年以降は秋生まれ群が11月以降にシフトし、冬生まれ群の卓越、分布の北偏、南下回遊の遅れなどを検出した。
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