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2015 年度 実績報告書

オスとメスの違いを生み出す魚類の脳内メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25292124
研究機関東京大学

研究代表者

大久保 範聡  東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (10370131)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード水産学 / 生理学 / 神経科学
研究実績の概要

本年度の主な成果は以下の2点である。

1)ストレス耐性に関わるコルチコトロピン放出ホルモン(CRH)ファミリーペプチドに属する新規の遺伝子、テレオコルチン(TCN)を発見し、その発現と生化学的特性を解析した結果を論文にまとめた。TCNは終脳、視索前野、視床下部、中脳被蓋、延髄の神経核で発現しており、いずれの神経核においても、TCNを発現するニューロンの大半はCRHも共発現していることが明らかとなった。また、これらの神経核中のニューロンは下垂体に投射していないと考えられていることから、TCNは下垂体-間腎腺軸の制御には直接関与せず、それ以外の役割を有すると考えられた。TCNはCRHと同等か、それよりもわずかに高い程度にCRH受容体を活性化することも明らかとなった。TCNは発現部位も受容体の活生化能もCRHと類似していることから、TCNはCRHと共通の生理的役割を担っていると考えられた。

2)グルココルチコイド受容体の一種(GR1)の脳内での発現に性差があることを見出し、その成果を論文にまとめた。GR1は視索前野と視床下部の神経核でメスで高い発現を示すこと、さらには、攻撃性や繁殖行動に関わるとされる視索前野のバソトシンニューロンとゴナドトロピン放出ホルモン1ニューロンにおけるGR1の発現は、メスの方が高いことが明らかとなった。また、代表的なグルココルチコイド種であるコルチゾルの個体あたりの量はオスよりもメスの方が高いことが明らかとなった。グルココルチコイド-GR1シグナルのメスに偏った性差が、これらのニューロンを介して、ストレスが攻撃性や繁殖行動の制御機構に及ぼす影響に性差をもたらしている可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Teleocortin: a novel member of the CRH family in teleost fish2015

    • 著者名/発表者名
      Hosono K, Kikuchi Y, Miyanishi H, Hiraki-Kajiyama T, Takeuchi A, Nakasone K, Maehiro S, Okubo K
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: 156 ページ: 2949-2957

    • DOI

      10.1210/en.2015-1042

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Glucocorticoid receptor exhibits sexually dimorphic expression in the medaka brain2015

    • 著者名/発表者名
      Kikuchi Y, Hosono K, Yamashita J, Kawabata Y, Okubo K
    • 雑誌名

      Gen Comp Endocrinol

      巻: 223 ページ: 47-53

    • DOI

      10.1016/j.ygcen.2015.09.031

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Steroid hormones and sexual plasticity of the brain2015

    • 著者名/発表者名
      Okubo K
    • 学会等名
      日本動物学会第86回大会(シンポジウム What is the next target for research in comparative endocrinology?)
    • 発表場所
      新潟コンベンションセンター朱鷺メッセ(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2015-09-17 – 2015-09-19
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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