農業水利施設を始めとする構造物についてはその老朽化や地震、豪雨等の外力に対する予防保全的な対策が必要である。そのためには適切な対策法とその時期を判断するための診断技術が必要である。大型の貯水施設に関しては、その構造物本体だけではなく、基礎やその接合部における健全性を評価することが重要である。しかし従来技術では構造物本体や周辺の地盤の診断は可能であるが、その接合部部分については、原位置診断が困難であった。そこで、電磁波や弾性波による可視化技術の応用によって、この領域の物性値を高分解能で可視化し、また長期供用時や大規模地震後等に想定される変化を高感度で検出する技術の開発を行なう。
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