近赤外分光分析と多変量解析を組み合わせて生体内の水分子構造の微細な変化を解析する新たな手法であるアクアフォトミクスを用いて、植物とバクテリアの細胞を調査した結果、水の近赤外スペクトルパターンをバイオマーカーとして、細胞およびその機能性の識別、細胞の発達ステージの決定が可能であることが示された。 本研究は、新しい生体計測技術の確立に大きく寄与するものであり、バイオテクノロジーおよび食品生産の場において、単成分分析から、直接的なin vivoでの機能分析、定性分析への変革を推進させるものである。さらに科学分野においては、生体の大部分を占める水の役割を解明するための新しいアプローチとなる。
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