シゾント期の小型ピロプラズマを認識する抗体を作製しそのシゾント感染細胞の観察を試みたが、検出されなかった。しかしながら、1)小型ピロプラズマ2株の全ゲノムの解読、2)SCIDマウスを用いた小型ピロプラズマのマダニ実験感染系の確立とスポロゾイト期の遺伝子発現のプロファイルの解読、3)ピロプラズマ期原虫の原虫膜蛋白質(p23とMPSP)の標的受容体の推定、4)牛小型ピロプラズマの国内外の発生状況の解明など、牛小型ピロプラズマの増殖メカニズムの解明に向けて多くの有益な学術成果を得た。さらに、その小型ピロプラズマの生態、疫学、遺伝子多型、進化等について国際学術論文の総説としてとりまとめた。
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