本研究では内臓肥満による動脈硬化発症・進展リスク上昇の因果関係を説明する新たな液性因子として捉えられている脂肪組織由来サイトカイン(アディポサイトカイン)の作用機序を解明することを目的とし検討を行った。その結果、いくつかのアディポサイトカインの新たな心血管作用を明らかにし、これらのアディポサイトカインを動脈硬化促進的に働くものと抑制的に働くものに分類することができた。本研究成果と今後さらなる研究によりアディポサイトカインが動脈硬化症をはじめとする心血管疾患の診断、予防、治療に応用されることが期待される。
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