研究課題
本研究は、我々が取得した骨格筋脂肪前駆細胞クローンやそれを特異的に認識するモノクローナル抗体を用いて骨格筋脂肪前駆細胞の動態解析・分化制御機構の解明を行うとともに脂肪細胞が筋分化を抑制する機序を明らかにすることを目的としたものである。期間延長により本年度は以下のような研究成果が得られた。1.前年度に確立したジストロフィン遺伝子変異ラットの2系統(OF系統とIF系統)の詳細な表現型解析を持続した。その結果、OF系統、IF系統ともに、骨格筋で細胞老化が生じていることが判明した。このことは筋ジストロフィーの病態進行機序の一部に老化細胞の出現という現象が関与している可能性を示すものである。2.間葉系前駆細胞の線維芽細胞および脂肪細胞両者への分化に関与することが判明した表面抗原分子CSPG4について、細胞成長因子による分化制御機構を仲介するドメイン探索のための変異体発現ベクター構築に着手した。さらに、CSPG4欠損ラットの作出を開始した。以上、いずれも今後の研究の発展に大きく貢献する成果が得られた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 3件、 招待講演 4件)
Exp Cell Res
巻: 347 ページ: 367-377
10.1016/j.yexcr.2016.08.023