筋萎縮性側索硬化症 (ALS)で変性する運動ニューロン(MN)は、FF、FR 及びSの3種に分類され、FF、FR 、Sの順序で変性が起こることが知られている。我々は、オステオポンチン (OPN) がFR及びS MN 特異的に発現し、ALSの病態進行に伴い細胞外で顆粒状沈殿を形成することを見出した。また、OPN KOマウスとALSモデルマウスの掛け合わせにより発症が遅延した。さらにOPNは、FFで特異的に発現するマトリックスメタロプロテアーゼ-9 (MMP-9)の活性化を促し、MNの脆弱性を高めることを確認した。以上より、ALSでの第2波のMN変性にOPN及びMMP-9が関与することが示された。
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