血圧の調節はアンジオテンシン受容体というGタンパク質共役受容体により行われており、昇圧を担う1型と降圧を担う2型(AT2R)が存在する。特にAT2Rは血圧調節以外に血管保護作用においても重要な役割を担っている。 我々は生理的に重要な機能を果たすAT2Rの立体構造から血圧調節機構の解明を目指した。AT2R単独では結晶化が困難であったが、AT2Rを特異的に認識する抗体と複合体を形成させることで結晶化に成功した。さらにSPring-8のマイクロフォーカスビームラインであるBL32XUにより構造解析に必要なデータを収集することに成功した。現在、このデータを用いて構造決定を行っているところである。
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