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2015 年度 実績報告書

SNAREタンパク質の品質管理、膜挿入、膜融合の統合的理解

研究課題

研究課題/領域番号 25293071
研究機関神戸大学

研究代表者

匂坂 敏朗  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80359843)

研究分担者 山本 泰憲  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30467659)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワード小胞輸送 / SNAREタンパク質 / 品質管理 / 膜挿入 / 膜融合
研究実績の概要

小胞輸送は神経伝達物質の放出のみならず、ホルモンや消化酵素、血漿タンパクの分泌、ホルモンや細胞増殖因子の取り込みなど種々の生命現象に極めて重要な役割を果たしている。全ての小胞輸送はテイルアンカー型タンパク質であるSNAREタンパク質により規定されている。これまで、私共は、SNAREタンパク質を小胞体膜に挿入する膜挿入装置CAML複合体を発見している。本年度は、昨年度同定したCAML結合タンパク質p47の性状解析を行い、以下の結果を得た。
1)p47は精巣特異的に発現していた。 2)p47は精巣の中でも精原細胞に強く発現していた。 3)p47の過剰発現は膜挿入を抑制した。 4)小胞体膜においてp47はfreeのCAMLと共局在したが、CAML複合体とは共局在しなかった。
これらのことから、p47はCAML複合体の形成過程に関与しており、p47による膜挿入制御は精子形成に重要な働きをしている可能性が示唆された。本年度は、SNAREタンパク質の膜挿入機構について当初の計画とおりの成果をあげることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CAML結合タンパク質p47の性状解析が進み、精子形成と膜挿入制御の機能関係が示唆されたことから、おおむね順調に研究が進捗している。

今後の研究の推進方策

p47をプローブにして、精原細胞におけるSNAREタンパク質の量調節のメカニズムと膜挿入装置と協調して働くSNAREタンパク質の品質管理システムの分子実体を明らかにする。明らかにした分子実体をもとに、ノックアウトマウスやトランスジェニックマウスを作製、駆使することで、精子形成過程におけるSNAREタンパク質の品質管理機構の生理的意義を解明する。

備考

神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座 膜動態学分野
http://www.med.kobe-u.ac.jp/membrd/

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 その他

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 髄鞘低形成と皮質形成異常を示す新規突然変異マウスlaggard2016

    • 著者名/発表者名
      匂坂 敏朗、寺島 俊雄
    • 学会等名
      第121回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      ビッグパレット福島
    • 年月日
      2016-03-29 – 2016-03-29
  • [図書] DOJIN BIOSCIENCEシリーズ『メンブレントラフィック』 PartIII: 高次生体機能を支えるメンブレントラフィック 10章 神経伝達物質放出を支えるメンブレントラフィック2016

    • 著者名/発表者名
      山本 泰憲、匂坂 敏朗
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      化学同人
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.kobe-u.ac.jp/membrd/

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公開日: 2017-01-06  

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