野生株感染gp130F759マウスは、菌の種類にかかわらず(TN2GF4株およびSS1株を使用)、感染に成功、SS1株に比べて、TN2GF4株感染マウスで高度炎症が引き起こされた。TN2GF4株は、東アジア由来の菌で、SS1は欧米由来の菌であり、東アジア菌が欧米菌に比べて病原性が強いことを支持する結果であった。 一方、oipA変異株は全く感染に成功しなかったから、OipAが感染成立、すなわち胃粘膜への菌の接着にも重要な役割を果たしていることが分かった。ピロリ菌の膜タンパク質複合体の解析では、OipAを含む病原性因子群が、ピロリ菌の細胞膜上において複合体を形成していることを見出した。
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