研究課題/領域番号 |
25293122
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研究機関 | 公益財団法人労働科学研究所 |
研究代表者 |
吉川 徹 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (50332218)
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研究分担者 |
北島 洋樹 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (20234255)
薬師寺 史厚 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 協力研究員 (20385909)
大神 あゆみ 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 協力研究員 (30591169)
酒井 一博 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 研究主幹 (90072660)
鈴木 一弥 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (90291898)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 針刺し / サーベイランス / 職業感染 / エピネット / PDCA / エボラウイルス感染症 |
研究実績の概要 |
平成26年度は個別優先課題の選定と対策立案に役立つデータ収集と分析を行った。流行具体的には、ネットワーク参加病院において、1)データベース分析結果の提供、2)新興課題ネットワーク別に原因鋭利器材制御に関するプログラム立案(受傷リスクの高い鋭利器材や手技を受傷リスクの低いものに変更)、3)血液媒介病原体(BBPs)曝露防止教育研修と安全器材導入プログラム等を実施した。専門家によるネットワークつくりのワークショップを定期的に開催し、医療機関等における健康障害要因に関する実践的な対策指向モニタリング手法のモデル研究継続した。特に、研究協力者の木戸内らによる保健所を通じた研究から、職業性感染症の新興課題解決のための医療施設における針刺し切創の労災申請率の取り扱いに関する研究、針刺し切創の発生率を推計する研究などを実施した。 また、平成26年に西アフリカで流行がみられたエボラウイルス感染症は、わが国においても職業性感染症の新興課題として急遽対策が必要とされたことから、本研究における成果の応用として、エピネット日本版利用サーベイランス病院において血液体液曝露及び針刺し切創対策等についてどのように取り組むべきか、職業感染制御研究会等を通じて作成した職業感染対策に関連した資料を活用し、教育ツール等を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度までの研究は概ね進捗している。しかし、代表研究者の所属機関が変更になったため、本研究の実施体制については、大幅に修正を行う必要がある。具体的には、労働科学研究所の分担研究者については、共同研究について予算が配分される分担研究者ではなく、必要に応じて協力研究協力者として、本研究に参画する方針とする。
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今後の研究の推進方策 |
代表研究者の所属機関が変更になったため、本研究の推進方策については大幅に修正を行う必要がある。具体的には、労働科学研究所の分担研究者は必要に応じて協力研究協力者として、本研究に参画する体制とする。また、昨年度まで前所属の労働科学研究所においてデータ分析、入力などの補助研究業務を行っていた協力研究者については、代表研究者が所属する研究所で、研究進捗管理等の実務を依頼して進めるようにする。 平成27年はデータサーベイランス回収の年度を予定しているが、現時点では実施の可能性について、調整が必要となっており、研究協力者らと共にサーベイランスデータの登録作業方法などについても検討を行う。 なお、平成26年度は、本研究が予想していた新興課題出現が、偶然にも職業性血液体液曝露対策の課題として西アフリカでのエボラウイルス感染症の発生としてみられ、当該研究の重要性が改めて確認されたところである。従って、職業感染症の振興課題解決に関する取り組みとして、平成27年度内にその知見を整理する。
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次年度使用額が生じた理由 |
針刺し切創対策に関するツール作成に関連して、その制作費を計上していたが、修正が入り作成途中のため、繰越となった。また、論文作成と投稿準備費用について、予定より使用しなかったため、平成27年度に支出予定である。
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次年度使用額の使用計画 |
針刺し切創対策に関するツール作成の制作費並びに論文作成と投稿準備費用等として支出する。
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