研究課題
(1)食事栄養調査を用いた解析:山形県コホート研究(高畠)において食生活における地域性を考慮して主な「食パターン」を明らかにした。うち「アルコール摂取型」においては収縮期血圧が高いなどの傾向が認められた (P for trend <0.05)。さらに6年間でのBMI変化量に関わる因子として高感度C反応性蛋白(hsCRP)(p=0.027)が認められ、 BMI<25 kg/m2未満の者、過去喫煙者、心臓病既往および高脂血症既往者で特に関連が強かった。(2)網膜動脈血管形態指標と循環器関連アウトカムの関連:山形県コホート研究(高畠)において網膜血管径と微量アルブミン尿の発症を縦断的に解析した。網膜血管径は半自動式網膜血管径測定ソフトウェアを用いて算出し、微量アルブミン尿は尿中アルブミン・クレアチニン比(UACR)≥30mg/gとした。微量アルブミン尿累積発症に年齢、HbA1c高値、血清ホモシステイン高値、網膜細動脈狭細が関連していた。また、尿中アルブミン排出の増加がさらに将来の高血圧発症の危険との関連があることも明らかとなり、UACR <5mg/g者に比べて、UACR 10-29mg/g者では7年累積高血圧発症が2倍以上であった(調整オッズ比2.15,95%信頼区間1.36-5.38)。(3)網膜形態変化と死亡の関連:山形県舟形町研究において、網膜血管形態変化と死亡の関連について解析を行った。網膜血管径と死亡の間には有意な関連が確認されなかった。一方、網膜動脈閉塞症、滲出型加齢黄斑変性を有する者では有意に脳卒中のイベント発症の危険が高かった。加齢黄斑変性の前駆病変を有する者で有意に脳卒中、心筋梗塞のイベント及び循環器関連死亡の頻度が高かったが、調整すると統計学的な有意差には至らなかった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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