原因不明の突然死の原因となる心筋型リアノジン受容体遺伝子変異と若年者の死亡例にしばしば観察される胸腺肥大との関係について検討した。研究期間中に、リアノジン受容体遺伝子変異を伴った突然死症例は経験しなかった。リアノジン受容体を介する情報伝達と胸腺肥大との関係について、リアノジンペプチド抗体を作成して、実験的な胸腺肥大モデルの作成を試みたが、抗体価上昇を伴った動物の中に胸腺重量をはじめとする臓器重量の変化のみられたものはなかった。リアノジン受容体遺伝子変異と胸腺肥大との関係について、症例の蓄積などを通してさらなる検討が必要と思われた。
|