研究課題
1.薬剤封入ナノ粒子製剤の最適化と有効性試験:平成26年度までと同様に複数の薬剤封入封入ナノ粒子製剤を作製し物性と機能の最適化を行った。最適化したナノ粒子製剤を用いて適切な分子細胞標的に理にかなったDDSを活用して梗塞サイズの画期的縮小するという革新的成果が得られた。適切な遺伝子欠損マウス(cyclophilin D欠損マウス、CCR2欠損マウス、Bax欠損マウスetc)を用いて、その成果の分子細胞標的を同定できた。超音波診断装置VEVO2100や分子標的造影剤nanotrackerを用いて、matrix metaloproteinaseなどの分子イメージングを行い機序を解明できた。2.覚醒ブタ心筋虚血―再灌流モデル:従来の前臨床試験の課題であった全身麻酔・外科手術による交感神経の活性化、致死的不整脈や血行動態の異常変動を克服するために、申請者らは覚醒下に心筋虚血―再灌流実験を実施することに成功した。即ち、冠動脈にカフオクルーダーを装着し冠動脈の閉塞を制御し、テレメトリー装置を用いて血圧・心拍数・心電図を連続的に記録測定した。その結果、致死性不整脈は5%以下に激減した。スタチン封入ナノ粒子製剤やピオグリタゾン封入ナノ粒子製剤によって用量依存的に梗塞サイズが縮小することを明らかにした。このようなブタを用いた臨床橋渡し研究により、ナノ粒子製剤の有効性と安全性が確認されたことから、臨床ステージへ進むことが可能に点で重要な臨床的意義がある。現在、規制当局であるPMDAに医師主導治験の実行可能性について相談中である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
Sci Rep.
巻: 10(6) ページ: 20467
10.1038/srep20467.
PLoS One.
巻: 10(7) ページ: e0132451
10.1371/journal.pone.0132451. eCollection 2015.
http://www.med.kyushu-u.ac.jp/cardiol/1_sentaniryo/