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2013 年度 実績報告書

(プロ)レニン受容体分子構造における慢性腎臓病治療標的部位の同定

研究課題

研究課題/領域番号 25293198
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京女子医科大学

研究代表者

市原 淳弘  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60203105)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード細胞内pH / V-ATPase / furin
研究概要

平成25年度においては、(プロ)レニン受容体欠損MEF細胞内における遺伝子の全長/部分断片によるレスキュー実験を施行した。
PRR-null MEFに、(プロ)レニン受容体遺伝子の全長と部分断片を過剰発現し、V-ATPaseサブユニット発現と細胞内pHを評価したところ、(プロ)レニン受容体細胞外ドメインが、V-ATPase形成と機能(細胞内pH維持)に必須であることが判明した。
一方、(プロ)レニン受容体から可溶性(プロ)レニン受容体を産生するfurinの切断部位に変異を入れ、furinによるプロセッシングを抑制しても、逆にfurinを過剰発現しプロセッシングを促進しても、(プロ)レニン受容体によるV-ATPaseの形成と機能には影響を与えないことが判明した。
さらに、(プロ)レニン受容体遺伝子のExson4の変異はヒトの家系で発見されているが、この変異でもV-ATPaseの形成と機能に影響を与えないことが示された。
以上より、V-ATPaseの形成と機能において、(プロ)レニン受容体の細胞外ドメインが必須であるが、一旦V-ATPaseが形成された後にfurinによる切断が行われても行われなくても影響を受けないことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りに実験が進行しており、次年度に向けての研究計画の方向性の若干の訂正を示唆できている。

今後の研究の推進方策

(プロ)レニン受容体の細胞外ドメインが、機能において重要な役割を担うことが明らかになった。また、この部位を反映する可溶型(プロ)レニン受容体の血液中濃度が、リン用において、腎機能と強く相関し、妊娠糖尿病の発症を予測することが明らかになったため、(プロ)レニン受容体の細胞外ドメインを過剰発現させたことによる病態生理学的メカニズムを遺伝子改変動物と細胞レベルで検討すべきであると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Prediction of gestational diabetes mellitus by soluble (pro)renin receptor during the first trimester2013

    • 著者名/発表者名
      Watanabe N, Morimoto S, Fujiwara T, Suzuki T, Taniguchi K, Mori F, Ando T, Watanabe D, Kimura T, Sago H, Ichihara A.
    • 雑誌名

      J Clin Endocrinol Metab

      巻: 98 ページ: 2528-2535

    • DOI

      10.1210/jc.2012-4139

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The role of individual domains and the significance of shedding of ATP6AP2/(pro)renin receptor in vacuolar H(+)-ATPase biogenesis2013

    • 著者名/発表者名
      Kinouchi K, Ichihara A, Sano M, Sun-Wada GH, Wada Y, Ochi H, Fukuda T, Bokuda K, Kurosawa H, Yoshida N, Takeda S, Fukuda K, Itoh H
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 8 ページ: e78603

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0078603

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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