研究課題
腸管内分泌K細胞から分泌されるインクレチンgastric inhibitory polypeptide (GIP)は、glucagon-like peptide-1 (GLP-1)に比較して摂取する栄養素やエネルギー量によってその分泌量が大きく変化する。我々は、K細胞可視化できるGIP-GFPヘテロマウスを用いてK細胞(GFP陽性細胞)の局在と発現部位ごとに発現するK細胞の特性を検討した。フローサイトメーターを用いた検討からK細胞は、上部小腸と下部小腸のみで発現し、胃や大腸では認めなかった。上部小腸と下部小腸のK細胞数は、それぞれ腸管上皮細胞全体の0.052%と0.028%と上部小腸で有意に高かった。フローサイトメーターを用いて上部小腸および下部小腸のK細胞と非K細胞(GFP陰性細胞)を回収し、K細胞内GIP mRNA発現とGIP含有量を評価した。GIP mRNA量とGIP含有量は、K細胞でのみで認め、非K細胞では認めなかった。またGIP mRNA量とGIP含有量は下部小腸K細胞に比較して上部小腸K細胞で有意に高かった。K細胞数とK細胞内GIP含有量が高い上部小腸と低い下部小腸の腸管にラード潅流後の門脈内GIP血中濃度を測定したところ、上部小腸へのラード潅流時のGIP濃度が下部小腸に比較して高かった。以上から栄養素刺激後のGIP分泌に細胞数やGIP含有量に高い上部小腸K細胞が重要であることが明らかとなった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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