GIPは腸管内分泌K細胞から分泌され、インスリン分泌を促進するインクレチンである。脂質の摂取はGIP分泌を亢進させるが、その分泌機序は不明であった。我々は、蛍光蛋白GFPによりK細胞を可視化できるGIP-GFP knock-inマウスを作製しK細胞内に特異的に発現する遺伝子の同定に成功した。同マウスK細胞を用いたマイクロアレイ解析から、我々は脂肪酸結合タンパク5 (FABP5) と脂肪酸受容体GPR120がK細胞に特異的に発現し、脂質摂取時のGIP分泌に関与することを明らかにした。また高脂肪食肥満状態で転写因子Pdx1とRfx6がK細胞内で増加し、GIPの遺伝子発現を高めることも明らかにした。
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