本研究ではヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)にコードされるHTLV-1 bZIP factor(HBZ)が不安定なFoxp3発現を誘導してインターフェロンガンマの産生を引き起こし、炎症・発がんを誘導していることを明らかにした。また、HBZはGATA3の転写亢進によりCCR4遺伝子の転写を増加させCCR4発現を誘導することを明らかにした。このCCR4発現は浸潤・増殖と関連していた。また、HBZは免疫抑制性受容体TIGITの発現を誘導していることを見出した。TIGITはTリンパ球と樹状細胞からのIL-10産生を誘導し宿主免疫を抑制していると推測された。
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