研究課題/領域番号 |
25293247
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
橋本 隆紀 金沢大学, 医学系, 准教授 (40249959)
|
研究分担者 |
戸田 重誠 金沢大学, 大学病院, 講師 (00323006)
吉原 亨 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00401935)
上田 なつ子 (辻野) 筑波大学, 国際統合睡眠医学研究機構, 助教 (40432166) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 脳神経疾患 / 死後脳 / モデルマウス |
研究実績の概要 |
本年度は、カリフォルニア大学デービス校のMouse Biology Project (MBP)との提携で、KCNS3遺伝子に外来遺伝子を挿入し不活化したKCNS3ノックアウトマウスがヘテロ接合体の形で作成され、金沢大学実験動物研究施設に移送した。これらのヘテロ接合体を野生型C57Bl6Jマウスと2世代の交配を行い、得られたヘテロ接合体同士でさらに交配し、野生型、ヘテロ接合体、ホモ接合体の同性同腹のマウスを複数得た。 ヒト死後脳におけるKCNS3タンパク質のWestern blotting法による解析に備え、20組の統合失調症例および健常例の脳組織を撹拌したTrizol液それぞれより、RNAを抽出後に、蛋白質の抽出をおこなった。さらに、このようにTrizol液から得られた蛋白質サンプルを用いたWestern blotting法の定量性を確認するために、神経伝達物質であるGABA合成酵素GAD67のノックアウトママウスより、通常の方法で、そしてTrizol液より蛋白質を抽出しGAD67の抗体を用いたWestern blottingを行ったが、Trizol液からの蛋白質サンプルのデータは、通常の蛋白抽出方法により得られたデータと異なることが判明し、Trizol液からの蛋白質サンプルは定量に向かないことが分かった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
カリフォルニア大学デービス校におけるKCNS3ノックアウトマウスの作成が遅れ、KCNS3ノックアウトマウスの交配は、平成27年9月に金沢大学実験動物研究施設において開始となった。
|
今後の研究の推進方策 |
ヘテロ接合体同士の交配で得られた、野生型、ヘテロ接合体、ホモ接合体の同性同腹のマウスより脳を取り出し、大脳皮質におけるKCNS3 mRNAの発現が野生型>ヘテロ接合体>ホモ接合体の関係で変化していることを確認する。また、大脳皮質組織から蛋白質サンプルを調整し、平成26年度に予備的なWestern blottingにおいて予測された分子量のバンドを検出した複数の抗体でWestern blottingを行い、このバンドが野生型では存在しホモ接合体マウスでは消失していることを確認する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
カリフォルニア大学デービス校におけるKCNS3ノックアウトマウスの作成が遅れ、KCNS3ノックアウトマウスの交配は、平成27年9月に金沢大学実験動物研究施設において開始となった。そのため、ノックアウトマウス脳における遺伝子発現解析が遅れ、使用期限のある試薬などの購入を行わなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
マウスの遺伝子発現解析に必要な試薬の購入およびマウスの管理飼育費に使用する。
|