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2014 年度 実績報告書

治療抵抗性うつ病の病態解明・治療法開発に資する分子イメージングプローブの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25293261
研究機関福井大学

研究代表者

清野 泰  福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50305603)

研究分担者 小俣 直人  福井大学, 医学部附属病院, 講師 (30334832)
森 哲也  福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教 (40397287)
徳永 雄次  福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80250801)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード放射性薬剤 / うつ病 / PET / ノルエピネフリン・トランスポータ / オキシトシン受容体
研究実績の概要

うつ病患者の増加に伴い、薬物治療抵抗性うつ病が大きな問題になりつつある。治療抵抗性うつ病の原因として、①抗うつ薬が治療部位に充分に到達していない可能性と②うつ病の背後に異なる疾患が隠れているために症状が改善しない可能性が考えられる。そこで申請者は、治療抵抗性うつ病の病態解明・治療法開発に核医学分子イメージング法が有効であると考え、そのイメージングプローブを開発することを目的とした。①を検討するために、抗うつ薬の治療標的占有率の解析を目的とするノルエピネフリン・トランスポータ(NET)イメージングプローブを、②を検討するために、治療抵抗性うつ病の背後に潜む自閉症の選別を目的とするオキシトシン受容体(OXTR)イメージングプローブを、それぞれ開発し、その有効性を評価することとした。
NETプローブに関しては、nisoxetine骨格のphonoxy基2位に生体内フッ素に対して、抵抗性を有する官能基を導入した化合物を合成し、そのF-18標識を行い、反応が進行することは確認できた。現在、前駆体の大量合成を行っている所である。
OXTRプローブに関しては、候補化合物を2種類合成することができた。さらに官能基を変化させて種類を増やし、親和性の検討を行う予定である。
モデル動物の評価に関しては、亜鉛欠乏モデル、社会的孤立モデルを作製し、NETの発現が、青斑核、視床前核群で低下していることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

NET化合物に関しては、予定よりも少し遅れているが、標識反応の確認ができたので、今後は研究スピードを上げることができると考えている。OXTRに関しては、ほぼ計画通り進んでいる。最終年度に行う予定であったモデル動物の評価を先行して行ったので、全体としてほぼ予定通り進んでいると評価した。

今後の研究の推進方策

NET化合物に関しては、なるべく早く安定したプローブ製造が可能な状態にし、in vitroおよびin vivoの検討を進めていく予定である。OXTRに関しては、候補化合物をもう少し増やしてからin vitroの親和性評価実験を行い、候補化合物を絞り込んでいく。

次年度使用額が生じた理由

OXTRイメージングプローブの親和性の検討を次年度に回し、プローブの合成数を増やしているために、親和性の検討に用いる消耗品代を次年度分に繰り越した。
またF-18標識反応の検討もNETイメージングプローブの合成が少し遅れているために、想定した回数行っていないので、その消耗品代を次年度に繰り越した。

次年度使用額の使用計画

次年度は、親和性の検討とF-18標識反応の検討に関する経費として計画通り使用する予定である。繰り越し分を他の使用目的で使用することは予定していない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件)

  • [雑誌論文] The co-occurrence of zinc deficiency and social isolation has the opposite effects on mood compared with either condition alone due to changes in the central norepinephrine system2015

    • 著者名/発表者名
      H.Mitsuya, N.Omata, Y.Kiyono, T.Mizuno, T.Murata, K.Mita, H.Okazawa, Y.Wada
    • 雑誌名

      Behavioural Brain Research

      巻: 284 ページ: 125-30

    • DOI

      10.1016/j.bbr.2015.02.005.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Neuronal plasticity in depressive or manic states - New assessment of our hypothesis: Mania is an extension of depression from the perspective of neuronal plasticity2014

    • 著者名/発表者名
      N.Omata, T.Mizuno, H.Mitsuya, K.Mita, Y.Higashi, T.Kamichika, Y.Kiyono, H.Okazawa, Y.Wada
    • 雑誌名

      Med Hypotheses

      巻: 83 ページ: 845-6

    • DOI

      10.1016/j.mehy.2014.10.004

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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