研究課題
平成25-26年度の研究でRAGE欠損マウスを用いて移植膵島障害にRAGEが必須の役割を担い、その成因としてRAGE欠損マウスではGLP-1Rが優位に発現しGLP-1-GLP-1Rを介したシグナルが関与、さらにはluciferase assayでRAGEとGLP-1Rの直接的リンクを明らかにすることができた。更にはドナー膵島のRAGEシグナルをブロックする目的でsoluble form RAGE(sRAGE)を導入し、その存在下でドナー膵島を24時間培養後に移植すると移植膵島障害が制御できることを明らかにした。また米国より搬送されたヒト膵島を用いてSTZ糖尿病免疫不全マウスマウス(NOD/scid)に移植する実験系を確立した。平成27年度は最終年度としてRAGE欠損マウス膵島の移植後障害の制御により発現すると想定される移植膵島再生に関し解析した。さらに成果の臨床応用を 目指してRAGE阻害剤としてのsRAGE代わる化合物を探索した。またヒト膵島ではsRAGEのヒト移植膵島への効果を検証した。RAGE欠損マウス移植膵島は移植後120日でインスリン含有量が2倍になることが判明した。InsI, InsII, glucagon, somatostatin, PP, Pdx1, Ngn3の検索と染色は現在進行しており間もなくデータが完結する予定である。RAGE阻害剤に関してはすでに臨床使用されている薬剤でRAGE阻害作用を有する化合物を見出しており、現在マウス膵島での効果を検討している。なおヒト膵島をドナーとしてSTZ-NOD/scidマウスに移植する実験系でsRAGEのヒト移植膵島障害の制御効果は明らかにできていない。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
J Am Soc Nephrol.
巻: 27 ページ: In press
In press
Sci Rep.
巻: 5 ページ: 15921
10.1038/srep15921