研究課題/領域番号 |
25293301
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
澤端 章好 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招へい教授 (50403184)
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研究分担者 |
舟木 壮一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50464251)
奥村 明之進 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40252647)
井上 匡美 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10379232)
新谷 康 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90572983)
中桐 伴行 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70528710)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 肺癌 / 遊離癌細胞 / 外科治療 / 転移 / 微小環境 |
研究概要 |
肺癌手術症例における遊離癌細胞の臨床における重要性を、縮小肺切除断端における遊離癌細胞や、新規同定法を用いた摘出肺肺静脈血液中遊離癌細胞を用いて証明した。さらに、遊離癌細胞の肉眼的形態が肺癌原発病巣の間質反応のグレード、特に腺癌においては新分類と関連することを示し、上皮間葉移行などの癌細胞の変化が術後再発と極めて関連が深い可能性を示唆した. 縮小肺切除では断端の遺残遊離細胞は再発の予測因子であることをふまえ、予後を調査したところ断端遊離癌細胞陽性症例は有意差を持って陰性症例に比べ予後不良である(5年生存率:79.2%,38.5%,p=0.01)ことが明らかになり,断端の遊離癌細胞は癌微小環境における癌細胞の動態を探索する良いモデルになりうることを示した. さらに、我々は術操作による血液中への癌細胞散布を、CD45を標的としたネガティブセレクション比重法で摘出肺肺静脈血から形態学的特徴を保って癌細胞を回収すれは,73%の陽性率であり,形成学的分類が再発の予測因子であり、cluster形成が強く術後再発と関連していることを証明した.さらにこの形態学的分類は原発巣の間質反応と関連した因子である血液中CEA濃度,腫瘍内血管への浸潤,病理病期が相関し,中でも腫瘍内血管への浸潤がcluster形成の予測因子であった.一方、単発遊離癌細胞は術後2年以降に再発を認めるものが多くサイトケラチン陰性細胞が含まれており今後の上皮間葉移行の面から更なる検討が必要である事が示唆された.加えて、血液中遊離癌細胞の回収率を向上すべく、マイクロポアスクリーンを用いた細胞分離法をパイロット氏、約90%の回収率を得ており、今後の研究に応用可能であることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血液中遊離癌細胞の分子生物学的探索のためには、現在の方法では回収量が少なく回収方法の検討が必要であった。そのため、従来の方法に加えて、あらたに採用したマイクロポアフィルムによる遊離癌細胞回収方法のバリデーションを行う必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
新たな血液中遊離癌細胞回収法のバリデーションをし、今後の遊離癌細胞の分子生物学的探索を深める。これと同時に、形態学的な存在診断は可能であるので、これを用いて臨床研究を進めていく予定である。
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