研究課題
Angiotensin II type 2 (AT2)受容体機能調節物質である、ATIP (AT2 Receptor Interacting Protein)過剰発現マウスでは、モリス水迷路試験で空間認知機能を調べたところ、野生型マウスに比べ、空間認知力には差を認めなかったが、両側総頸動脈に極小コイルを留置する両総頸動脈狭窄術(bilateral common carotid artery stenosis, BCAS)にて慢性血管性認知症モデルを作成、空間認知機能を調べたところ、ATIP過剰発現マウスでは、空間認知能力の低下が野生型マウスに比べ、増悪していた。AT2受容体刺激薬(compound 21;C21)投与により、認知機能の改善が認められたがその効果は、ATIP過剰発現マウスの方が、強力であった。(論文投稿準備中)中大脳動脈狭窄による脳血管障害に対しても、ATIP過剰発現マウスでは野生型マウスに比べ、ペナンブラ領域の血流の増加とともに、虚血領域が縮小していた。C21による直接的AT2受容体刺激はPPARγ活性化を一部介して血管リモデリングを改善する可能性が示唆され、培養血管平滑筋細胞でそのメカニズムを検討したところ、AT2受容体機能調節物質である、ATIPが転写調節因子あるいは、Co-factorとして作用していることが観察された。(Am J Hypertens (in press) 2016)アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)欠損マウスでは、空間認知機能低下が著名である事を観察している。これらの結果はレニン・アンジオテンシン系のProtective Armが認知機能向上に作用することを示唆している。(論文投稿中)
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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巻: in press ページ: in press
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http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/biochem1/