研究課題
Oncoantigenは、腫瘍悪性化に関与する抗原として提唱され、腫瘍発生初期に免疫学的に排除される抗原と異なり、免疫逃避される可能性が低いため、ワクチンへの応用が期待されている。一方、oncoantigenによるワクチン研究は、癌発生過程を再現可能なtransgenic mouseを用いてその有効性が検証されてきたが、これまで神経膠腫(グリオーマ)を安定して発生するマウスモデルはなく、また、脳腫瘍のoncoantigenは同定されていない。そこで、本研究では、我々の脳腫瘍幹細胞(BCSC)誘導・解析技術を基盤に、高頻度にグリオーマを自然発生するマウスモデルを確立する。さらに、我々の抗原解析技術を基盤に、悪性グリオーマにおけるoncoantigenを同定し、マウスモデルを用いてワクチンの有効性を検証し、悪性グリオーマに対する再発予防ワクチンの臨床応用を目指す。本年度は、他の癌腫で同定された腫瘍抗原の中から、蛋白発現比較およびインターネット上で公開されている分子情報によりoncoantigen候補を選出して、脳腫瘍組織、脳腫瘍細胞、BCSCにおける発現解析、および脳腫瘍細胞における機能解析を行った。その結果、DEPDC1が、脳腫瘍組織、脳腫瘍細胞、BCSCにおいて髙発現を呈し、脳腫瘍細胞における増殖に深く関与する分子であることが明らかになった。以上、本年度の研究により、我々は新たな脳腫瘍oncoantigenの同定に成功した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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