研究課題
主目的は悪性骨腫瘍に対し液体窒素処理した腫瘍組織が生体内に戻ると体内で腫瘍特異的な凍結免疫の活性を誘導し、結果として腫瘍の再発や転移の抑制を導くか追求することである。また、免疫賦活剤や免疫系細胞の併 用を行い凍結免疫が最も活性化する方法を開発する。これらの基礎実験をもとに臨床で悪性骨腫瘍に対する液体窒素処理骨移植術による凍結免疫の活性を確認する。さらに液体窒素処理骨移植術に免疫賦活剤や免疫系細胞(樹状細胞)の併用を行うことで凍結免疫と新たな悪性骨腫瘍に対する凍結免疫療法の治療体系を確立する。樹状細胞療法の安全性試験、有効性試験を臨床試験で行った。患者から得た単核球をIL-4、G-CSFで刺激し、さらに腫瘍ライセイート、TNF-α、OK-432で刺激したところ、単核球は良好な成熟と活性化を示した。樹状細胞は患者の腋窩またはソケイリンパ節に注射した。これらの樹状細胞を用いた免疫療法は37例の転移性または再発性肉腫患者に行われた。免疫療法による重篤な合併症はみられなかった。RECISTの評価法では、6例がSD、1例がPRであり、多くの症例はPDであった。治療後3年での全生存率は42.3%、無進行生存率は2.9%であった。以上から、樹状細胞を用いた免疫療法は効果は小さいものの、高い安全性を有するものと考えられた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件)
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