研究課題
前立腺癌臨床検体を用いたマイクロRNA発現プロファイルを独自に作成し、癌抑制型マイクロRNAの探索および機能解析を行なった。更に、癌抑制型マイクロRNAが制御する癌遺伝子の探索を行った。発現抑制を認めたmiR-205をアンドロゲン非依存性癌細胞に核酸導入した結果、癌細胞の遊走・浸潤を顕著に抑制する事を見出した。この事から、miR-205は癌抑制機能を有する事が判明した。miR-205の標的分子としてcentromere protein Fを同定した。この標的分子は癌細胞の浸潤・遊走を促進する癌遺伝子機能を有していた。これらの結果について、Int J Urolに論文発表した。同様に、miR-26a/26bの発現抑制を認めたため、機能解析を施行した。いずれも癌細胞の浸潤を抑制する癌抑制型マイクロRNAである事を示した。miR-26a/26bが制御する分子として、La-related protein 1を同定し、この分子が前立腺癌組織において過剰に発現していることも明らかにし、Int J Oncolに論文発表した。去勢抵抗性前立腺癌組織を用いたマイクロRNA発現プロファイルを新規に作成し、発現抑制されているものとしてmiR-221/222クラスターを同定し機能解析を施行した。いずれも癌細胞の遊走・浸潤を抑制する癌抑制型マイクロRNAである事を証明した。また、miR-221/222が制御する分子としてEcm29を同定し、Br J Cancerに論文発表した。miR-223についても癌抑制型マイクロRNAであること、標的分子のITGA3とITGB1が癌細胞の浸潤・遊走に関わることを見出し、成果をCancer Sciに論文発表した。その他、前立腺癌に関する臨床・基礎データを解析し、英文誌に論文発表した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 謝辞記載あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
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http://www.m.chiba-u.ac.jp/class/urology/