研究課題/領域番号 |
25293334
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本間 之夫 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40165626)
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研究分担者 |
新美 文彩 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00376451)
野宮 明 東京大学, 医学部附属病院, その他 (30372379)
井川 靖彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40159588)
山田 幸央 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80302743)
森川 鉄平 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80451772)
相澤 直樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80595257)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 泌尿器科学 / 排尿機能学 / 間質性膀胱炎 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は間質性膀胱炎について、臨床的・病理学的・分子生物学的観点から、これがいくつかの病型に分類可能なことを明らかにすることである。 現時点では、Hunner型間質性膀胱炎(Hunner type IC)、非Hunner型間質性膀胱炎(non-Hunner type IC),過知覚膀胱(Hypersensitive Bladder (HSB))の3型に分類可能であると我々は考えている。病理学的知見からは、平成26年度は免疫染色を用いて、Hunner typeの一部でリンパ球有意の炎症が特異的であることを我々の研究チームが発見し、また論文で報告した。分子生物学的観点からは、マイクロアレイを用いて網羅的解析を行い、マイクロRNAの発現が両群で変化することを認めており、これについてはレポーターアッセイなどを追加して、平成27年度中に報告する予定である。 臨床データー解析についても、Hunner type ICとnon-Hunner typeにて治療効果に差があることを突き止め、また増悪因子について解析を行った結果、脊柱管狭窄症が症状増悪因子のひとつであることをを発見し、すでに学会報告し、論文化し投稿中である。 また、過知覚膀胱については、本研究で得られた知見をもとに、病型分類された症例に対して詳細なインタビューをおこなっており、これをもとに新規質問票を開発している。 3つの病型が分子生物学的にも病理学的にも臨床的にも相違すること、またこれらの所見が各型で一致することについて今後も検証を追加していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
患者検体を用いた免疫染色による研究は、研究分担者らによりすでに論文化を行った。 マイクロアレイの研究はおおむね順調に経過している。 平成26年度は免疫染色を用いて、Hunner typeの一部でリンパ球有意の炎症が特異的であること論文で報告し、マイクロアレイを用いた検証ではマイクロRNAの発現が両群で変化することを認めており、これについては平成27年度中に報告する予定である。 臨床データー解析についても、Hunner type ICとnon-Hunner typeにて治療効果に差があることを突き止め、また増悪因子について解析を行った結果をすでに学会報告し、論文化し投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は膀胱壁構造に関与するmiRNAについて研究を深め、患者の症状や増悪因子との関連性を検証する。 また、内服薬であるステロイドの病型ごとの効果判定を解析しており、これについても報告を行う予定である。
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