研究課題
スギ花粉症患者のCryj1刺激による好塩基球のCD203c発現レベルは、非発症者よりも有意に高く、抗原特異的IgEを測定するよりも客観的かつ信頼性の高いマーカーであることを証明した。スギ花粉症患者の塩基球を抗原で刺激するとIL-4を産生するが、Syk阻害剤、ERK阻害剤、NACにより抑制された。好塩基球細胞株の実験では、アレルギー疾患関連遺伝子多型分子ORMDL3を強制発現させると、弱い抗原刺激、強い抗原刺激ともIL-4の産生を増強した。スギ花粉患者に長期的舌下免疫療法(SLIT)を行い、バイオマーカーとしての分子をスクリーニングした。長期のSLITでは、血清IL-17Aが減少し、SLIT施行4年目の症状薬物スコアは血清IL-17Aと有意で高い正の相関を示した。長期免疫療法によりApolipoprotein AIVの血清レベルも増加した。花粉モデル実験では、TSLP受容体(TSLPR)欠損マウスは、野生型(WT)マウスと比較して、欠陥くしゃみ反応および抗原特異的IgEレベルを示したが、Th2の活性化および鼻の好酸球増加は、WTとTSLPR欠損マウス間で同等であった。 ST2-およびIL-33欠損マウスでは、抗原暴露の急性期にTh2の活性化と鼻粘膜好酸球増加が減少した。 TSLPRおよびST2二重欠損マウスでは、抗原暴露の慢性期にもTh2の活性化と鼻粘膜好酸球増加の抑制を証明した。内視鏡鼻副鼻腔手術で処理された1716人の患者を分析、スコアリングシステムは、篩骨洞陰影優位、気管支喘息、アスピリン不耐症、末梢血好酸球、両側性疾患、鼻ポリープ、血中好酸球増加を参考として、スコアのカットオフ値は11ポイントとした。鼻茸のある鼻副鼻腔炎組織中では、 鼻茸のない鼻副鼻腔炎に比べ、IL-5、IL-13、エオタキシン-2、MCP-4は有意に高値であった。アスピリン過敏性患者の組織中では、ECP、GM-CSF、MCP-1が高く、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPAの遺伝子発現の減少を証明した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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