研究課題
基盤研究(B)
2014-15年度に人工網膜の臨床研究を行った3名中2名で、術後6か月経過すると、残存する視力が術前よりも改善することが判明し、継続的な電気刺激が神経賦活に有効であることが示された。その機構解明のための基礎実験として、神経細胞死にいたる初期の変化をラマン顕微鏡を用いて検討し、細胞死に関係するミトコンドリアの動態が、生きた状態で観測できることを示した。網膜色素変性症では、視細胞が徐々に変性するが、これを定量化するために、補償光学(AO)眼底カメラを用いた錐体密度の自動計測システムを開発した。今後はラマン顕微鏡およびAO眼底カメラを用いて、電気刺激による神経賦活機構の解明をさらに進める予定である。
眼科学